正しい歴史認識を深め、広げるために
近江谷副会長発言の要旨
わが国の歴史認識をめぐる最大の問題は、日本が過去に行った「15年戦争」を侵略戦争と認めるか、それとも「自存自衛」「アジア解放」の戦争だったと正当化するのかということ。わが国の戦後歴代内閣は、この侵略戦争を正当化、美化し、今も自民や民主党国会議員などの靖国神社参拝、文科省が侵略戦争を美化する歴史教科書を許可、普及するなどの逆流がある。
このような誤った歴史認識を残した原因は次の3点にあります。
第1は、「15年戦争」の最高責任者である昭和天皇を免罪したことが国家責任をうやむやにし、それが歴史の歪曲となり、歴史認識をゆがめることに通じたものです。
第2は、戦後日本の平和的・民主的再建の進路を明確に示したのは日本共産党だけであり、他の政党は戦争推進に協力した反省もなしに党名をかえ、主権在民否定、天皇制存続論に立っていたこと。
第3は、アメリカが戦争犯罪人を釈放して日本政治の戦犯性を強め、過去の戦争を正当化する重要な要因となっていることです。
歴史の事実に背を向け、侵略戦争を正当化する歴史観・戦争観を許さない国民的合意をつくりあげていくことは同盟運動に直接関わりを持つ課題です。同盟は治安維持法弾圧に屈せず、反戦平和を闘った先輩たちの意志を引き継ぐものとして、歴史の偽造、侵略戦争美化の異常な政治からの転換を要求し、正しい歴史認識を国民のものにしていかなければなりません。
不屈 中央版 №441 3面 2011年3月15日(毎月15目発行)