思想弾圧被害 忘れぬ
治維法国賠同盟 結成40周年集会
国に謝罪・賠償、実態の調査などを求めている治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は十八日、結成四十周年を記念して講演会などを東京都内で開催しました。同法での犠牲者ら全国から百三十人が集いました。
主催者あいさつで神戸照会長代行は、二百人で始まった同盟は現在、都道府県組織ができ、一万五千人を擁するまでになったと報告。「先輩や会員の奮闘に敬意を表する。支持してくださった人たちにも心からお礼をいいたい」と述べました。
記念講演を行った山田朗・明治大学教授は「政府は戦前、戦争を行うために国民を黙らせ、価値観まで一元化しようとして、強権政府に反対した人を治安維持法で徹底的に弾圧した」とし、同法の犠牲者がいたことを意識的に語り継ぐことの重要性を強調。「同盟の活動が、若い人の歴史認識に大きな影響を与える。さらなる奮闘をお願いしたい」と激励しました。
参加した犠牲者の水谷安子さん(94)=川崎市=は、一九四四年三月から一年九カ月、投獄されました。「侵略戦争に反対し監獄に入れられた。同盟はもっと強い組織になって、戦争責任を追及し続けてほしい。戦争をおこそうという勢力に対し、平和と民主主義を求める運動を強めてほしい」と述べました。
レセプションには労組や民主団体関係者らも駆けつけました。日本共産党の仁比聡平参院議員があいさつしました。
2008年6月19日(木)「しんぶん赤旗」